りんぱのおはなし⑤
リンパ液はもともと間質液で、リンパ管に吸収された瞬間にリンパ液と名前が変わるという説明を"リンパのおはなし❷"でお伝えしましたが、覚えていますか?
今回は、一体どんなものがリンパ管に吸収されるのか…というおはなし🏳️⚧️
結論からいうと、「"静脈に吸収できない分子の大きいもの"と"静脈へ吸収しきれなかった分子の小さいもの"が吸収されている」です。
静脈には水分や二酸化炭素などの血液ガスのような分子の小さいものしか吸収できません。
分子が大きく、静脈に吸収できないたんぱく質や老廃物、病原体やガン細胞、異物などはリンパ管に吸収されていきます。
まるでお掃除のプロ、ダスキンさんのようですね🧹✨
一般的な油に含まれる"長鎖脂肪分子"は、《 乳び管 》という"小腸のリンパ管"に吸収されます。そのあと脂肪組織や筋肉・肝臓に運ばれ、必要に応じてエネルギーとして使われたり貯蔵されたりしています。
"老廃物"は、栄養素が体内で吸収されたあと最後に残る不要物。これもリンパ管に吸収されています。老廃物の吸収がスムーズにいかずに蓄積すると、腸内環境の乱れや代謝の低下などを引き起こし、便秘や肌荒れ、むくみ、手足の冷えなどの原因になることも💦
"体外から入った異物"としては、粉塵やヘアカラー・タトゥーなどの染料がイメージしやすいでしょうか。
"がん細胞"や"体外から侵入した病原体"もリンパ管に吸収され、中継地点の《 リンパ節 》で待機しているリンパ球やマクロファージが破壊・分解してくれています💪
"たんぱく質"はリンパ管に吸収されるだけでなく、むくみを理解する上でもコントロールする上でもとても重要な物質。水分を引き寄せてしまうため、リンパ管への吸収がうまくいかないと浮腫を誘発してしまうのです。
これは、むくみのメカニズムを理解する上でとても重要な物理的現象のうちのひとつ『浸透圧』。
もうひとつは『静水圧』です。
ちょっと難しそうなワードで、目を背けたくなりますね笑。でも、リンパ浮腫をコントロールするためにも知っておきたい知識です。
これらの現象について、リンパのおはなし❻❼でお伝えしていきたいなぁと思っています。
長〜くなってしまいましたが、最後まで目を通してくださりありがとうございました🙏✨